4月19日 サキシリ 家畜市
エクアドルの首都「キト」の宿「スクレ」は、宿泊代が一晩二人で3.5ドル(450円)と信じられないほど安い上に、立地も良く比較的過ごしやすい気候も手伝ってなかなか重い腰が上がらない・・・。が、予定よりも一日長居しただけで何とか旅たつことが出来た。
次の目的地は南へ2時間ほど下った「サキシリ」という町。事前の情報によると木曜日に市が立つことが有名で特に家畜市は一見の価値があるとのことだった。
木曜日にはキトからサキシリまでの直通バスが出ると聞いていたが見当たらない・・・。受付で話を聞くと朝の5時と夕方の5時の2本しか出ていないとの事。腕時計を見ると既に6時半になろうとしている・・・。仕方なく乗り継ぎで行くことになった。
先ず、キトから2時間、ラタクンガ行きのバスに乗り「エントラーダ」で下車、そこから「サキシリ」行きのバスに乗り換え10分で目的地に到着。
バス停の付近は閑散としていて何の賑わいも無い
「あれ?今日は市が無いのか?」
と不安になった。
重いバックパックを背負ったまま、しばらく歩くと人だかりが見えてきた。小さい規模では在るがマーケットが出ている。思っていたよりもかなり小さい「市」と言うよりも普段のメルカドと変わらないような規模。家畜たちも見当たらない。剥いだばかりの牛皮と羊の皮がなまなましく血を垂らしたまま道端で売られているが、家畜たちは見当たらない。
道を聞くと更に10分ほど北に上がったところに家畜市が在るということだった。バックを背負ったまま更に歩くと、向かい側から羊や豚などの家畜を連れた人たちが歩いてくる。通りがかりに「何所で買ったの?」と聞くと、「もうちょい先だ。」と指を刺して嬉しそうに答えてくれた。羊一頭75ドル(9000円)ぐらい・・・月収が2万円か3万円程度なことを考えると かなり気張って買い物をしたことになる・・・。笑顔もこぼれるわけだ・・・。
家畜たちは自分の将来がどう言う結末になるのか知っているかのように、泣き叫ぶものも少なくない。首や足に巻きつけられた紐を無理やり引っ張られて辛うじて前に進んでいる。そんな光景を見ていたら ふと、「ドナドナ」が頭の中で流れ始めた・・・。
更に歩くと大きな広場に人だかりが出来ていて、車もいっぱい止まっている。良く見るとみんな羊をひいている。
奥に行くと、豚にヤギ、アンデス特有のリャマまでが市場では売られている。更に置くまで歩くと牛が売られている。
日本人の中にはいけすの魚を見ると美味しそうに見える人も少なくないと思うけど、この地域の人から見れば牛も美味しそうに見えるのだろうか?
始めての家畜市は衝撃的だった。が、今回のサキシリ訪問にはもう一つの目的がある。牛の解体工場を見学しに行くこと。
家畜市の近くに在ると思っていたのだけれど、見当たらない。道を聞くとそこから北に10分(実際には20分)ぐらい歩いた「カマル」という所だという。また戻らなくては・・・。思いバックパックを持ったまま更に更に歩いた。
解体工場には、解体が終わったばかりの大きな牛が何体も吊り下げられている。今まで生きていたことを証明するように首と皮膚、内臓の無くなったその体からは湯気が立っていた・・・。
解体は午前9時から。僕達が工場に着いたのは10時45分、残念なことに解体は既に終了していた。僕達が見たのは牛の頭から牛タンを取り出すところだけだが、充分グロテスクだった・・・。解体するところは見れなくて良かったのかもしれない。
2007年4月20日 ひとし












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